議会報告(目次)▶平成23年(2011年)

第3回定例会(9月議会)

  • 第3回定例会の内容は田沼新聞32号で報告しました。
  •    平成23年8月3日に行われた、教育委員会会議で、中学校歴史教科書にまたもや「東京書籍」が採択されましたが、その会議の中身は、ひどいといわざるを得ないものでした。9月議会ではその点を追求しました。

  •    教科書採択では、歴史で肝心の歴史観の議論が無く、再三の採択改善通知にもかかわらず手続きもほぼ前と同様、採択の理由も「混乱が少ない」というあまりに理不尽なもので、これまで全力で正しい教科書選びを求めてきた自分の言葉が全く届かず無力感さえ感じました。

  •    ただ、教科書におかしな記述があること、採択の段取りが硬直していること、民意もそう気づいてきていること等、理を尽くして丁寧に訴えてきた甲斐があり、心ある同僚議員や職員、市民の方の賛同も増えてきたのも事実です。これが通じないのは教育委員会だけ。こうなるともう、組織の体質に構造的な問題があるとしかいえません!そこで、9月議会では、教育委員会の組織について、さらに踏み込んで質問をしました。

  •    教育委員会制度はこれまで、国の審議会(中教審)やその他でも、何度も改革すべきといわれてきました。しかしながら今もなお実行に移らないままです。千葉市でも教科書採択でみられた硬直性からわかるように、「市長は教育委員を選定する際に、事前に本人に会って評価をしていない」「市長は教育委員と教育政策を協議する会議などを行っていない」「学校運営の責任を担う校長先生に、予算権や人事権を認めない」「教育委員が責務を果たさない場合に、市長が教育委員を罷免できない」など、たくさんの課題を感じます。

  •    私はこれまで何度も、教育委員会の無責任体質について、問題を指摘しました。その原因の一つが、責任と権限の不一致です。そして、橋下前大阪府知事(現大阪市長)が「教育現場は治外法権」と述べたように、誰も教育行政をチェックできなくなっているのです。これで健全な教育行政の運営ができるでしょうか?

  •    教育改革、特に教育組織の改革には、市長の教育に対する熱意とリーダーシップが不可欠です。しかし、熊谷市長は「政治の教育への中立」をうたって実質的な行動が全く見られません。これからも理解を求め続けます。